海外ドラマ「GRIMM/グリム」

第13話「灼熱の業火」TRIAL BY FIRE

閉店後のアウトドア用品店で、オフィスにいた2人の従業員が焼け死ぬ。現場検証により炎は店内を移動していたことが分かる。店のオーナーのハリソンには出火時のアリバイがあったが、店は保険額を増額済みで破産申し立てをしていたことから、ニックは計画放火を疑う。

エクスカンデスコ

ラテン語で“怒りの炎”または“激しく燃え盛るもの”という意味。不死鳥の基になったと言われる魔物。たいへん危険なヴェッセンで、ヴォーガすると漆黒の岩石状の体から高熱の炎をまとった姿となる。皮膚でリンを生成し酸素に触れさせて自在に発火させ、放火を引き起こす上に、近寄れないので攻撃ができない。西暦64年7月18日、ローマでエクスカンデスコに遭遇したグリムの記録が残っている。エクスカンデスコは皇帝ネロによってキリスト教徒を排除するため街へ送られた。グリムは、信徒たちの身を案じるペテロとパウロの要請でエクスカンデスコを追跡していた。風の強い夜、エクスカンデスコを見つけて追跡するもすでに手遅れで、燃え上がる炎が瞬く間に細い路地を包み込み、勢い衰えぬままパラティヌスやカエリウスの丘まで達してローマの街は燃え続けた。グリムはエクスカンデスコを仕留めようと近づいたが高熱と炎を浴び、皮膚や頭皮に火傷を負って退却するしかなかった。当時のグリムにはエクスカンデスコを止める術はなかった。現代のグリム、ニックはリンの燃焼に必要な酸素を取り込めなくさせ、高熱でも蒸発しない物質をエクスカンデスコの皮膚に塗る作戦で対応した。ロザリーの処方した「燃えない化粧水」は煮詰めると粘り気が出る甘草(カンゾウ)、保湿効果に優れた蜜ロウ、さらにマンサクやホホバの草をすりつぶして残りの材料を全部混ぜ、液状になるまで熱したもの。近づかなくて済むように大型の水鉄砲につめて攻撃した。

バウアーシュヴァインとブルットバッドの古く長い確執

内容についてはシーズン1第6話「宿怨」を参照。

「イギリス詩人とスコットランド批評家」『炎をまとい 絶命する 不死鳥のまばゆさよ』

1788年生まれのジョージ・ゴードン・バイロンは、ロマン派を代表するイギリス詩人の一人で、日本でも明治以来もっともよく知られている。ゲーテに「今世紀最大の天才」と賞賛されている。従祖父のあとを継いで、わずか10歳で第6代バイロン男爵となった。1805年にケンブリッジ大学に入学し、放埓な日々を過ごす。1807年、詩集『懶惰(らんだ)の日々』を出版するもエディンバラ・レビュー誌の批評家たちから酷評され、それを元に1809年に諷刺詩『イギリス詩人とスコットランド批評家』を出版し、自作を貶した批評家たちに逆襲した。派手な女性遍歴やギリシア独立運動への参加などでも後世に名を残す。

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