海外ドラマ「GRIMM/グリム」

第9話「ツリー・ピープル」TREE PEOPLE

森へシカの密猟に出かけたラルフとデヴ。デヴは木のツルで心臓を貫かれて殺され、木の魔物に連れ去られる。ニックらはラルフがデヴを撃って偽証していると疑うが、彼の上着から自然界には存在しない高濃度の葉緑素が検出される。ヴェッセンの仕業だと思い本で調べたところ、日本のキノシモベという環境を破壊する者に制裁を加える謎のヴェッセンが見つかる。

ウェンディゴ

ウェンディゴについてはシーズン2第11話「再捜査」を参照。

ゲラムカエダス

ゲラムカエダスについてはシーズン3第7話「デカピターレ」を参照。

クルピラ

ブラジルに棲息するヴェッセン。居住地の自然環境を守る。森に住み、自然を汚す人間を裁く。住処を荒らす者には容赦しない。

レシー

ロシアに棲息するヴェッセン。居住地の自然環境を守る。森に住み、自然を汚す人間を裁く。住処を荒らす者には容赦しない。

キノシモベ

姿形は、枯れた大木そのもの。茶色の幹と枝には緑の葉はついておらず、幹の分岐で腕、足、顔のように見える。鮮やかな緑色の体液は葉緑素で満たされており、ほんのわずかの体液に樹木まるごと1本分の葉緑素が入っているらしい。自然を守るため、常に防御モードになっており、人型からのヴォーガはしないと思われる。森の奥深くに棲息して自然環境を守り、森の破壊者もしくは侵入者に近づくと、その体に蔓を巻き付けて絞め殺し、森の奥へ引きずり込む。捕らわれた者は二度と戻らず、樹海の奥へ消える。遺体は食べるか、森の動物たちの餌になっている可能性がある。たいへん力が強く、銃なども効かないため、対処には鋭利で強靭な刃物が必要とされる。ショウタイハきのしもべは日本に棲息するヴェッセンの一種で、アケミ・アンドウ・アラキという人物が観察者として挙げられているが、この人物がアヘンに依存しているという理由から、ヴェッセンと確定されているわけではない。グリムの記録でも、「この隠遁の種は詳述されるも信憑性に乏しく、人型との証言もあるが実態は不明である」と記述されている。

樹木子(ジュボッコ)

樹海に棲息し、人間の血液を吸血して生きている巨木。地面に根を張っているため、そこから動くことはない。キノシモベとは共生関係で、キノシモベが運んできた森林の破壊者を自らの中に取り込む。被害者の顔が木目となって、樹木子の幹に浮き出して見える。

ヴレ・ディ・ブーイ

ヴェッセン界で使用されている、薬のようなもの。ひどい悪臭を放つ緑色の液体で、調合するのに少しばかり時間がかかる。この液体は自然には無害だが、鱗のある爬虫類型のヴェッセンには毒となり、これに触れるとひどい発疹が現れる。臭いを強めるにはテレビン油が使用される。かつてグリムはこれでゲラムカエダスを誘い出し、首を切っていた。

「毒の木」『朝見ると 喜ばしいことに 敵はその木の下で伸びていた』

「毒の木」(A Poison Tree)はイギリスの詩人ウィリアム・ブレイクによる詩。敵への怒りを口には出さず、しかし密かに怒りを募らせて心の中に怒りの木を育て、その木に実った毒リンゴを敵が盗んで食べ、朝には敵が木の下で伸びていた、という内容。ブレイクはイギリスはじめ世界でも著名な詩人であり、特にイギリスでは多くのアーティストやミュージシャン、作家に多大な影響を与えている。ブレイクによる預言書『ミルトン』の序詞「古代あの足が」は、1918年にヒューバート・パリーによって曲が付けられ、聖歌『エルサレム』として歌い継がれており、イギリス国家の役割を果たす楽曲の中にも入っている。同曲は労働党の党歌にもなった。映画『炎のランナー』は『ミルトン』の序詞にある「炎の戦車」が題名の由来であり、2012年ロンドンオリンピックの開会式アトラクションも、この序詞をコンセプトにして制作された。

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